ステイホーム中におけるペットとの関係

年明け早々に、関東の一都三県に
2回目の緊急事態宣言が発令されました。
そして、生活の変化を余儀なくされているのは、
人と共に生活しているペットたちも同様です。

テレワークが推奨され、多くの飼い主が
自宅に居るようになりました。
ペットにしてみれば、日中に自分一頭だけ、
もしくは多頭飼育であれば数頭のペットだけで、
自分なりに過ごしていた時間が無くなったのです

このことで、飼い主も一緒に居られる嬉しさから
ペットの思い通りにさせてしまい、
ペットがわがままになったなど、
いくつか問題も出てきています。
一緒に楽しく過ごす時間とそうではない時間の
メリハリをつけることは重要で、
その点も後述します。

1回目の自粛期間期間中は、
多くの飼い主とペットにとって、
ポジティブな機会になっていたようです
外出をためらう状況の中、必要以上に
他人と触れ合わないように
配慮して行う犬の散歩であれば、
周囲の目を気にせず外出ができ、人にとっても
良い息抜きと運動になりました

結果として、
犬の身体はひき引き締まり、体力も付くことに。
また、在宅しているからこそ、
普段のペットの行動にも目が届き、
ちょっとした変化であっても動物病院を受診したり
といった側面もありました。

ですが、そんなご家庭ばかりではありませんでした
普段からあまり散歩の習慣がないご家庭では、
自粛期間中に犬の肥満度が増す
ケースが多々ありました。

いつも食事を与えない人も常に在宅するようになり、
普段甘えさせてあげられない分甘やかしてあげたい
という心理だと思いますが、食事やご褒美のおやつを
与えすぎてしまうことが多々見受けられたのです。
そのことで、肥満ばかりではなく、
下痢などの消化器症状も比較的多くみられました。

食事量を上手くコントロールできない飼い主は、
そもそも自分が与えている量が適正量かどうかあやふやです。
体重管理において、摂取カロリーの把握は基本です。

併せて、運動をしなければ
消費カロリーは増えず、筋肉量が落ち、
更に代謝が悪くなって、カロリー消費が減少します。
そして、少ない筋肉で
重い脂肪を保持しなければならなくなり、
心肺機能も低下していくため
ペット自身も動くことが億劫になります。

「最近散歩が嫌いになったみたい」
「この子動くことが嫌いみたいなんです」
何度も聞くフレーズです
でも、散歩が嫌いになったからといって、
大抵は食欲が落ちることはありませんもぐもぐ
なので肥満は加速し、
寝ている時間が増え、筋肉が減少し
心肺機能が低下をする、という
負のスパイラルに突入です

そして将来的には、
この動きの少ない生活、安静を好む生活の継続が、
寝たきりになるリスクを増大してしまうことになります。
一旦落ちた運動機能を回復させるためには、
機能低下にかかった時間の2~3倍の時間を要する
と考えられています。
また、年齢が上がるに従って、
失った機能を戻すことは困難になります。
運動機能は落とさないことが重要です。

新型コロナウイルスの感染拡大で、移動が制限され、
人の運動不足、コミュニケーション不足による影響は、
特に高齢者では運動機能だけでなく、
認知機能低下のリスクが懸念されています。

ステイホームだからこそ、犬と暮らす人たちは
飼い主自身も、そして
犬の健康状態もより良くするため、
犬と散歩に行く時間や頻度を増やすように
意識的に心掛けてもらえたらと思います。

在宅勤務の継続や、大学でも遠隔授業が主となり、
ペットと接する時間が増えたことは、
運動に関する影響だけではありません。
ペットだけの留守番が少なくなったことにより、
「分離不安」の症状の問題がなくなり、
相談を受けるケースが減りました。
留守番がなくなり、家族と離れることが
ほとんどなくなった状況は、
ペットたちにすれば嬉しいことです。

しかし、在宅ワークが緩和されれば
再びペットたちにとって、留守番を
余儀なくされることは避けようがありません。
家族と一緒に居られる幸せな時間が
突然失われるショックは、
ペットたちにとって相当なものです。
破壊行動や不適切な場所での排泄など、
分離不安の症状は再発するでしょうし、
過去よりも症状が更に酷くなる可能性が高いです。

いつも一緒の生活は、家族にとっても犬にとっても
楽しくて嬉しい環境です
だからこそ、
再びやってくる「普段通りの生活」に
スムーズに戻れるようにするために、
ペットが一人で何かに集中する時間を
確保すべきです

在宅中は意識しないと、24時間ずっと一緒に過ごす
状況になってしまうご家庭も多くあります。
そこで、
・少しの時間(15~30分程度)でも別々の部屋で過ごす
・適宜ケージの中で過ごさせる時間をあえてつくる
など、
一人でいる環境を意識的に作るということも大切です。

飼い主が在宅していても、ペットが一人でいる時間を
ステイホーム生活の中に、必ず取り入れて頂きたいと思います。

~毎日を人とペットのWell-beingな生活に~、Wellbe Laboでした❣

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