ペットにもインナーケア

インナーケアとは
「栄養バランスの良い食事」
「適度な運動」
「十分な睡眠」
により生活全般の質を高め、
身体の内側からアプローチする
スキンケアの方法です。

ペットのスキンケアというと、
シャンプーに重点が置かれています。
見落とされがちな皮膚の栄養という観点から、
スキンケアを見直しましょう!

なんと体重の約15%を皮膚が占めており、
皮膚は“最大の臓器”と言われています。
そのため、栄養不足は皮膚に影響を与えやすく、
栄養が不足すると、
フケ、脱毛、痒みが生じてきます。
また、栄養に関連した皮膚疾患も多くあります。

 

まずは、
皮膚や被毛の維持のためにとても重要な
タンパク質
1日のタンパク質摂取量の25~30%
皮膚・被毛に使われます。
そのため、タンパク質の摂取量が少なると
フケや脱毛・裂毛が認められるようになります。

毛は95%がタンパク質からできており、
タンパク質摂取が不十分だと、
毛のサイクルを休止期に移行させてしまいます。
特に、血流が乏しい尾、肢先、鼻梁
に影響が認められやすいです。

また、タンパク質は毛色にも影響するため、
脱毛ばかりでなく
毛色の変化がある場合には
タンパク質不足がないかを検討する必要があります。

良質なタンパク質として、
卵・鶏肉・大豆などがあげられます。
なお、タンパク質要求量が高いのは
短毛種よりも長毛種
大型犬よりも小型犬と言われています。

総合栄養食を与えていれば
問題がないことが多いですが、
小型犬の長毛種では注意が必要かもしれません。

皮膚・被毛の栄養素が不足する原因として、
・消化器疾患、代謝性疾患
・食事内容(減量用、タンパク質制限食など)
・若齢、高齢
・炎症性皮膚疾患(犬アトピー性皮膚炎、脂漏症など)

があげられます。

 

次に、亜鉛です。
亜鉛は角質細胞の生成に必要な栄養素で、
亜鉛が不足するとフケが出やすくなります。
手作り食では亜鉛濃度が低くなる傾向があるため
注意が必要です。

他に亜鉛が不足する要因として、
カルシウムの給与があります。
若齢の場合、成長促進のためにと
カルシウムのサプリメントを給与する場合が
稀にありますが、注意が必要です。

また、傷が治る過程において
亜鉛が重要な役割を果たすため、
手術後創傷時には
亜鉛の栄養要求量が高まります。

 

最後は、おなじみの必須脂肪酸です。
必須脂肪酸は“食べる保湿剤”とも言われており、
犬アトピー性皮膚炎や脂漏症などで必要となる
バリア機能の修復においても重要な役割を担っています。

主に皮膚で必要とされる必須脂肪酸として、
オメガ-3、オメガ-6脂肪酸があります。
主としてオメガ-3は抗炎症作用、
オメガ-6は皮膚バリア機能を高める作用
があると考えられています。

犬においては、必須脂肪酸の給与は
毛艶に関与することが示唆されていますので、
毛艶が悪いと気づいたら
必須脂肪酸の給与を検討するとよいでしょう。

 

特殊な食事内容
代謝に変化が起きている場合
掻痒による損傷で常に皮膚再生に
栄養素を消耗しやすい状態にある場合
などでは、
栄養素が不足しやすくなってきます。

上記を参考にして、
インナーケアにも取り組んでみてください。
分からないこと、不安な点があれば、
かかりつけの動物病院で相談してください♪

 

~毎日を人とペットのWell-beingな生活に~
Wellbe Laboでした❣

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