物質的な価値を超える

動物病院業界は、院長自身が経営者であるケースが

まだまだ多い。

そしてこの業界を背負っている自負があり、

自信満々に振る舞う経営者である院長のほとんどが、

事業拡大を目指した野心的な経営をする類の人たちだ。

そういった人たちは、

『お金』、『称賛』、『地位』などへの個人的な渇望が

最大の原動力であり、エネルギーとなっている。

経営を続けていると、

「もっともっと」という気持ちが大きくなるばかりなのも分かる。

特にこの業界では、

「動物たちのために」という美麗なる言葉で

マスキングされるのでタチが悪い。

また、成功すればするほど、

現在手にしているものを失うことが

どんどん恐ろしくなっていくのも常だ。

何がタチが悪いかというと、

お金や称賛、地位といった外的な目標を持つ人は、

内的な目標を持つ人と比較して幸福度が低い

という点だ。

このことは心理学の研究で明らかになっている。

もちろん、つつましやかな経営をしている院長の多くが

内的な目標に基づいているわけでもないし、

幸福度が高いとも言えない。

何故なら、

『利益』、『拡大』、『効率』といった

昭和的な価値観から離れてビジネスを行うのは

一見すると難しいからだ。

それでも、確実に

新しい価値基準で経営をしていく人たちが、

特に若い世代で増えてきた。

『(競争心ではない)優しい気持ち』、

『幸せな体験』、

『ワクワクすることの追及』

などを心理的なエネルギーとして、

内的な目標を持った経営者が

様々な業界で増えてきていると感じる。

令和的な、物質的な価値を超えた、

人の幸せを追求する事業こそ価値がある

と思う。

動物病院の存在意義としては、是非そうありたい

~毎日を人とペットのWell-beingな生活に~

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