ビタミンCの不思議

ビタミンC(別名アスコルビン酸)は、

他の水溶性ビタミンと異なり

“補酵素”としての働きは知られていません。

身体の酸化を防ぐ重要な働きの他にも、

様々な生命現象に深く関わっている栄養素です。


日本で成人が摂取するビタミンCの推奨量が

100mgと決められているのは、

『壊血病』を防ぐ最低量であって、

健康を保つための理想量としては

明らかに足りないそうです


また、身体が必要としているビタミンCを、

必要量以上摂取してもすべてが尿に排泄されてしまう

と言われていますが、そんなことはありません

毎日1,000~2,000mgのビタミンCを摂ると、

その25%程度が尿に排泄されるものの、

残りは体内で有効に活用されます


人間とサル、モルモットなど限られた動物を除いて、

犬や猫などほとんどの動物は

体内でビタミンCを合成できます。

ですから人間と異なり、犬や猫は

ビタミンCを摂らなくても

生命を維持することはできます

しかし、ビタミンC生理機能については

まだ分かっていないことも多く、

抗酸化作用、免疫賦活作用、コラーゲン生成作用など、

その機能や働きは40種類以上におよぶ

と言われています

余り知られていませんが、

ビタミンCは濃度によって作用が異なります。

血中ビタミンC濃度が低いときは、

活性酸素を抑える抗酸化作用を持ちますが、

濃度が高くなると過酸化水素という活性酸素を

多量に発生させます。

したがって、濃度によって

抗酸化と酸化という

両極端の作用を持ちます!!


ビタミンCは、食べ物を摂るような

自然な形で体に入る場合は、活性酸素を減らします。

ところが、体内に点滴のように

多量に薬として入る場合には、

逆に活性酸素である過酸化水素ができます。

大量に発生した過酸化水素は、

ほとんどの種類のがん細胞を死滅させる効果が

期待できます


正常な細胞は中和酵素を持っているので

過酸化水素による障害を受けませんが、

ガン細胞は中和酵素が十分にないものが多く、

過酸化水素ががん細胞に入り込むことで、

がんがアポトーシス(細胞死)を起こす

と考えられています。

『高濃度ビタミンC点滴』は、

正常細胞には全く副作用がなく、

一般の抗がん剤のように耐性が起こらず、

あらゆるがんに効果が期待されます。


高濃度ビタミンC点滴による効果

1. 天然の抗がん剤である

2. 免疫力を上げる

3. コラーゲンを増殖させる

4. 活性酸を抑える

5. 排毒作用がある

6. 鎮痛効果がある

7. QOL(生活の質)を改善する

しかし、この点滴療法だけで

がんの治療をするべきではありません!

標準的ながん治療法である、

外科手術、化学療法(抗がん剤)、放射線療法と

併用することが大切です。

高濃度ビタミンC点滴療法は、

補助的に一般的な化学療法と

併用が可能です。


もちろん、

・有効ながん治療法が確立されていない場合

・標準的ながん治療の効果が減弱してきた場合

・副作用などの理由から標準的ながん治療を受けることができない場合

・がん転移予防、がん発症予防として

などでは、負担の少ない代替医療として

積極的に利用されるといいでしょう。


動物医療においても、

がん治療における選択肢の一つとして

今後普及していくことと思われます

~毎日を人とペットのWell-beingな生活に~、Wellbe Laboでした❣

参考サイト:点滴療法研究会

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